開発理念

世の中が必要としているのに、どこにも存在しない。
そんなものを発明開発して送り出す。

1970年代、空気圧を使うロジック素子はアメリカやヨーロッパで相次いで量産モデルが出現していましたが、工場圧力を使用する空気圧アナログ演算素子は世界の何処にも存在していませんでした。
机上で素子のレイアウトを行なってみると、その開発は我々にも何とかなりそうな内容だったのです。
圧力計以外は何もないビルの屋上の実験室でしたが、1980年の冬、空気圧を信号媒体としてアナログ演算を行なう空気圧演算素子を開発し、PALCOM600と名付けました。

PALCOM600の開発とそのアプリケーションにより蓄積されたベイシックな知識と豊富なデータはその後の電空レギュレータやサーボバルブ、最新鋭の流量センサ開発に今も役立っています。

10ナノメータのオーダーで位置を制御できる空気圧ナノシリンダの開発にはギャップセンサ理論、ノズル・フラッパ理論、力平衡制御の基礎知識が不可欠でした。

0.001kPaの圧力を制御できる電空レギュレータ640の実用化は、PALCOM600の開発による様々なデータがなければ考えられません。

プラスチックチューブの外側から、内部を流れる流体の流量計測を行なう流量センサには30年前に開発した圧力圧力伝送器の基礎理論が利用されています。

いずれの製品も、最新の高速CPUを利用した演算や制御、データロギング機能などが内蔵されており必要なアプリケーションに柔軟に対応できる体制が整っています。

必要とされているのに、世界の何処にも無い物を作る。
今も我々のポリシーは変わっていません。